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その先プロジェクト01

膨大な点検の先に見えてきた、
誰でも使いやすい環境管理システム。

D-FLONSプロジェクト

Chapter01

改正フロン法が施行されたのは、
ビジネスチャンスでもあった。

エアコンや冷凍・冷蔵庫の冷媒をはじめ、様々な用途に活用されているフロン。人間の身体に悪影響はないとされてきましたが、オゾン層の破壊、地球温暖化への影響などが明らかになったため、現在は排出を抑えたり、他の物質へ代替することが推奨されています。

そんな中で平成27年に改正フロン法が施行され、エアコンや冷凍・冷蔵機器の所有者に対して、3ヶ月に1回の簡易点検、法定点検、点検結果の記録、官庁への報告などが義務付けられました。タキズミのお客様である管理会社様からも、「これからどのように対応したらいいんだろう」とお悩みの相談が数多く寄せられました。これは、ビジネスの視点から見ると大きなチャンスとも言えました。

前職が大手電気メーカーのSEだった吉森社長(当時は営業部長)は、この課題に対してクラウドサービスを使ったシステム化という手法によって解決できないか、と考えました。国内の大手メーカーもこの状況をきっと商機と捉えているはず。それならば、規模の点で劣るタキズミが勝つためには、いち早くシステムを開発するしかない。作業は、連日連夜にわたり急ピッチで進められました。

D-FLONS開発時に考案されたシステムのフロー

Chapter02

現場の視点をとことん活かし、
いち早く特許申請

システム開発に際して最も大切にしたのは、建物内に点在するエアコンなどの膨大な機器を点検する管理会社の方にとって、誰にでも、わかりやすく、使いやすいこと。点検・修理などの履歴が管理しやすいことでした。つまり、日頃からお取引させていただいているお客様の視点に立って、改正フロン法がお困り事にならないようにすることが最優先されました。

そんなコンセプトを表現するため、システムのネーミングには、D(誰でも)- FLONS を採用。

当時の社用携帯はまだガラケーが多かったので、スマホでしか使えないアプリではなく、ガラケーでも使えるQRコードで、検査する機器を識別し、3ヶ月に1度の検査のタイミングが近づく1週間前にはリマインドメールを送付するように設計しました。

急いだ甲斐があって当時、大手電機メーカーなどを差し置いて最も早くシステム化に成功し、特許を申請。その使いやすさを評価していただいたインフラメーカーの荏原製作所様をはじめ、多くの企業から引き合いがあり、順調なスタートを切りました。

Chapter03

さらなる使いやすさを求め、
進化するD-FLONS。

現在、1万台以上の導入実績を誇り、管理会社の方などから「改正フロン法の事務作業が楽になり、助かっています」と嬉しいご評価をいただいているD-FLONSですが、さらなる使いやすさを求めてオプション機能を加えることが検討されています。

空調機が故障する時は、基盤やコンプレッサーが壊れることが多いのですが、それを構成している主要部品はメーカーがいつまでも作り続けているわけではありません。法定耐用年数を超えると製造を取り止めることになります。そこで、D-FLONSを採用しているお客様には、そういった廃番となる部品の膨大な情報を定期的にメールで送信する計画を立てています。このサービスが完成すると、オーナー様が長期修繕計画を立てるときに、そもそもこの機器の部品はいつまで製造しているか、という一番知りたい情報を簡単に知ることができるのです。

D-FLONSは、現在でも十分に活躍しているシステムですが、使いやすさを追求することで、さらに改良することができます。お客様と社会に、一足先に新しい価値観を提示するという「その先プロジェクト」のコンセプトを具現化するシステムとして、これからも進化を続けていくでしょう。